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物件の価値も急上昇!ゼッチマンションのメリットと評価基準

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物件の価値も急上昇!ゼッチマンションのメリットと評価基準

物件の価値も急上昇!ゼッチマンションのメリットと評価基準

地球温暖化やエネルギー問題への意識の高まりもあり、近年大きな注目を集めている住宅のゼッチ化。しかし、戸建住宅に比べると集合住宅のゼッチはまだまだ普及しているとはいえず、メリットを測りかねているマンションのオーナーも多いのではないでしょうか。この記事では、マンションやアパートなど集合住宅におけるゼッチについて、そのメリットや評価基準などをまとめて紹介します。



ゼッチとは

ゼッチ(ZEH)とは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(Net Zero Energy House)」の略語で、住宅で消費するエネルギーをゼロにしようとする考え方です。

経済産業省が2019年にまとめた「ZEHの定義(改定版)」のなかでは、ゼッチとは以下のような住宅であると定義されています。

「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギー等を導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」

引用:ZEHの定義(改定版)<戸建住宅> | 経済産業省

人が住居で暮らすうえで、暖冷房や照明、給湯、換気といった設備は不可欠です。エネルギーの使用をゼロにおさえることは現実的ではありません。そのため、住宅の断熱性や冷暖房、照明、給湯、換気などの省エネ性能を高め、さらに太陽光発電などを利用してエネルギーを創出することで、住居全体の「1次エネルギー消費量」をゼロ以下にしようとするのがゼッチという取り組みです。

マンションやアパートなど集合住宅をゼッチ化する具体的な方法としては、以下のようなものがあります。

  • 断熱性能の向上:外壁や屋根、床、天井などの断熱性能を向上させるほか、熱伝導性の低い樹脂サッシや複層ガラスを採用するなど
  • 省エネ:消費効率の良いエアコンや給湯器を採用し消費エネルギー量をおさえる
  • 創エネ:太陽光発電や家庭用燃料電池コージェネレーションシステム(エネファーム)の設置により、建物内でエネルギーを創出する

ゼッチにおいては、エネルギー消費量をおさえるだけでなく、住居で使用するだけのエネルギーを創出することが求められます。そのため、太陽光発電やエネファームなどの設備が欠かせません。また、エネルギーを効率よく使うことで、無理なく消費量を減らす取り組みも行われています。つまり、ゼッチ化を実現するには、上記のいずれかだけではなく、「断熱」「省エネ」「創エネ」の3つに取り組むことが重要なのです。

太陽光発電について、以下の記事でも詳しく説明しています。ぜひあわせてご確認ください。

「マンション 太陽光発電」についてはこちら


ゼッチマンションにおける4つの評価基準

ゼッチマンション(ZEH-M)とは、ゼッチの要件を満たす集合住宅のことです。実際には消費するエネルギーを完全にゼロ以下にするわけではなく、省エネ率や再生可能エネルギーの割合により以下の4つの種類に分類されています。マンションの階数によって、目指すべき水準が以下のように示されています。

ZEH-M

  • 20%以上の一次エネルギー消費量を削減
  • 再生可能エネルギーを含め、100%以上の一次エネルギー消費量を削減
  • 1~3階建の集合住宅において目指すべき基準

Nearly ZEH-M

  • 20%以上の一次エネルギー消費量を削減
  • 再生可能エネルギーを含め、75%以上100%未満の一次エネルギー消費量を削減
  • 1~3階建の集合住宅において目指すべき基準

ZEH-M Ready

  • 20%以上の一次エネルギー消費量を削減
  • 再生可能エネルギーを含め、50%以上75%未満の一次エネルギー消費量を削減
  • 4~5階建の集合住宅において目指すべき基準

ZEH-M Oriented

  • 20%以上の一次エネルギー消費量を削減
  • 再生可能エネルギーを除き、20%以上の一次エネルギー消費量を削減
  • 6階建以上の集合住宅において目指すべき基準

参考:ZEHの定義(改定版)<集合住宅> | 経済産業省


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マンションをゼッチ化するメリット

マンションのゼッチ化は環境保護のためだけではなく、マンションのオーナーや居住者にとってもメリットがあります。マンションをゼッチ化するメリットは、主に以下のようなものです。


売電収入が見込める

ゼッチは住棟で消費するエネルギーをゼロ以下にするという取り組みのため、断熱性能や省エネ性能を上げる以外に、エネルギーを創出する設備を置く必要があります。具体的な創エネ設備としては太陽光発電装置やエコファームなどがあげられますが、いずれの場合も使い切れなかった余剰電力は電力会社に売電することができます。

経済産業省が実施しているFIT(固定価格買取制度)の認定を受けると、一定期間、固定価格で売電が可能です。マンションの家賃以外にも収益を得る方法ができ、マンション経営の安定化にもつながります。


ZEH-M住宅であることで物件価値が上昇する

ゼッチマンションは環境に優しいマンションとして注目を集めているため、それだけで物件価値の上昇につながるメリットもあります。ゼッチの基準を満たしている賃貸住宅は「ZEH-Mマーク」を表示することができ、ホームページや広告などで積極的にアピールすることが可能です。

入居者としても住宅性能が客観的に評価されていることで、安心して選ぶことができるようになります。


住宅が快適になり稼働率が上がる

ゼッチマンションは建物の断熱性が高いため、外気の影響を受けにくいという特徴があります。そのため、室温が一定に保たれ、夏は涼しく冬は暖かい快適な住居となります。部屋ごとの寒暖差も少なくなるため、「リビングは涼しいが寝室は暑い」といった不快な状況が少なくなり、浴室などのヒートショックのリスクも減らすことができます。

こうしたポイントは、入居者にとって大きな魅力となることはいうまでもありません。マンションの稼働率が上がれば入居者が見つからないという悩みや、無理な値下げに応じる必要もなくなるため、オーナーにとっても大きなメリットがあります。

アパート空室対策について、以下の記事でも詳しく説明しています。ぜひあわせてご確認ください。

「アパート空室対策」についてはこちら


ゼッチマンション向けの補助金制度

ゼッチマンションにはさまざまなメリットがありますが、通常のマンション開発に比べて太陽光発電装置の設置や断熱材のグレードを上げるなど、コストがかかるというデメリットもあります。

このため、ゼッチマンションを検討する場合は、経済産業省と環境省が行っている補助金を利用するのも選択肢のひとつです。


超高層ZEH-M実証事業

対象となる住棟:住宅用途部分が21層以上のZEH-M

補助額:補助対象経費の1/2以内、上限3億円/年、10億円/事業

中高層ZEH-M支援事業

対象となる住棟:住宅用途部分が4層~20層のZEH-M

補助額:補助対象経費の1/3以内 、上限3億円/年、8億円/事業、補助事業の費用対効果

低層ZEH-M促進事業

対象となる住棟:住宅用途部分が1層~3層のZEH-M

補助額:40万円/戸 、上限3億円/年、6億円/事業

参考:2022年の経済産業省と環境省のZEH補助金について|一般社団法人環境共創イニシアチブ


物件の価値を高めるマンションのゼッチ化

アパートやマンションのゼッチ化はただ環境問題やエネルギー問題への対策となるだけでなく、物件の価値を高め、経営の安定化をはかるためにも重要な施策といえます。また、太陽光発電による売電収入を得られる点も大きなメリットです。所有マンションのゼッチ化を検討するなら、利用できる補助金制度がないかも調べてみましょう。

マンション経営について、以下の記事でも詳しく説明しています。ぜひあわせてご確認ください。

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