3R
(画像=barks/stock.adobe.com)

「3R(スリーアール)」は、限りある資源を有効活用して環境を守るための取り組みです。地球温暖化をはじめとする環境問題を改善・解決し持続可能な社会を実現するために、3Rを意識して行動する必要があります。今回は、3Rの内容や具体的な行動、日本における廃棄物の現状などについて確認していきましょう。

3Rとは

3Rとは「Reduce(リデュース)」「Reuse(リユース)」「Recycle(リサイクル)」の総称のことです。3つの頭文字をとって「3R(スリーアール)」と呼ばれています。それぞれの内容は、以下の通りです。

Reduce(リデュース)

Reduce(リデュース)は、英語で「減らす」「縮める」などの意味がある言葉です。環境対策においては、以下のような内容を指します。

・製品を作るときに使う資源の量を減らす
・廃棄物の発生を減らす
・耐久性の高い製品を作る
・製品を長く使うためのメンテナンス体制を工夫するなど

Reuse(リユース)

Reuse(リユース)は、英語で「再利用する」を意味する言葉です。環境対策においては、以下のような内容を指します。

・使用済みの製品や部品などを繰り返し使う
・製品・部品を再利用するための製品を作る
・修理や診断技術の開発、使用済み製品の再生など

Recycle(リサイクル)

Recycle(リサイクル)は、英語で「再生利用する」を意味する言葉です。環境対策においては、以下のような内容を指します。

・廃棄物などを原材料やエネルギー源として有効利用する
・再生利用を実現するための製品設計
・使用済み製品の回収
・リサイクル技術・装置の開発など

3RとSDGsの関係について

「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」とは、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」のことです。2030年までに達成を目指す17の目標と169のターゲットから構成されています。SDGsの目標には、気候変動や海洋資源の保護などが含まれており、これらの問題には廃棄物の増加が大きく関わっているのです。

例えば廃棄物を焼却する際には、大量の二酸化炭素(温室効果ガス)が排出されます。またプラスチックをはじめとする海洋ごみは、海洋環境の悪化などの問題を引き起こしかねません。特に海洋生態系へ深刻な影響を与える海洋プラスチック問題は、世界的な課題の一つです。SDGsの目標を達成して持続可能な社会を実現するには、3Rに取り組んで廃棄物を減らす必要があります。

日本における廃棄物の現状

ごみ処理やリサイクルがどのように行われているかを理解しておくと3Rの必要性が理解しやすくなります。ここでは、日本における廃棄物の現状について確認していきましょう。

ごみの排出総量

経済産業省が公表している「資源循環ハンドブック2020法制度と3Rの動向」によると2018年度の一般廃棄物(家庭から排出される廃棄物)の総排出量は、約4,272万トンでした。これは、東京ドーム約115杯分に相当するごみの量で1人あたりの排出量は1日918グラムです。一般廃棄物の総排出量および1人1日あたりの排出量は微減傾向にあり2011年度の4,543万トンを7年連続で下回っています。

ごみ処理の状況

2018年度におけるごみの総処理量のうち、市町村などで中間処理(焼却、破砕、選別)されたごみの量は3,841万トンです。再生事業者などへ直接搬入されたごみの量は189万トンでした。両方 でごみ総処理量全体の98.9%を占めています。中間処理された3,841万トンのうち、459万トン(ごみ総処理量の11.3%)が再生利用されました。

また、中間処理されずに直接最終処分(直接埋立)されたごみは44万トン(ごみ処理総量の1.1%)です。2018年度のごみ処理方法の構成比率は、直接焼却が80.1%を占めており次いで資源化等の中間処理14.2%、直接資源化4.6%、直接最終処分1.1%となっています。直近10年間でごみ処理方法の構成比率に大きな変化は生じていません。

リサイクルの現状

2018年度に市町村などにおいて分別収集され、資源化されたごみの量の合計は648万トンです。また、住民団体などによって資源回収された集団回収量は204万トンです。これらを合計した総資源化量は853万トンで、リサイクル率は19.9%となっています。リサイクル率は、1990年度(5.3%)に比べて3倍以上に増加しました。2007年度まで上昇が続いていましたが、その後は20%程度で推移しておりここ数年はやや減少傾向にあります。

最終処分場の状況

2018年度末現在、一般廃棄物の最終処分場は1,639施設です。残余容量は1億134万1,000立方メートルで残余年数は全国平均で21.6年分となっています。ただし最終処分場の設置は地域的な偏りがあるため、残余年数は地域によって異なります。

Reduce(リデュース)の具体的行動

Reduce(リデュース)の具体的行動は、以下の通りです。

マイバッグを持参する

買い物をするときにマイバッグを持参すれば、レジ袋の使用を減らせます。プラスチック製のレジ袋は軽くて破れにくく便利です。しかし環境問題を改善・解決するにはプラスチックの過剰な使用を抑制しなくてはなりません。これまではレジ袋を無料でもらうのが当たり前でしたが、2020年7月1日からレジ袋の有料化がスタートしています。

レジ袋有料化をきっかけにして、これまでのライフスタイルを見直してみましょう。

食べ残しを避ける

家庭から出るごみの量を減らすには、食べ残しを避けることも有効です。食べられる食品が大量に廃棄される「食品ロス」は、廃棄時の運搬・焼却で二酸化炭素を発生するため、地球温暖化につながります。「食べきれる量の食品を購入する」「ばら売りをうまく活用する」など食べ残しが発生しないように工夫してみましょう。

レンタルやシェアリングサービスを利用する

利用頻度が少ないものを購入する場合は、レンタルやシェアリングサービスを利用する方法もあります。一度しか使わないものを購入してしまうと使用後にごみになるかもしれません。レンタルやシェアできるものはたくさんあるため、一時的に必要なものがある場合は検討してみましょう。

Reuse(リユース)の具体的行動

Reuse(リユース)の具体的行動は、以下の通りです。

リターナブル容器に入った製品を選ぶ

リターナブル容器とは、中身を消費した後に返却・回収し洗浄することで再使用できる容器です。代表的なものに牛乳やジュースなどのガラスびんがあります。リターナブル容器を利用して分別・回収が行われることで原料や製造エネルギーの節約、二酸化炭素の排出抑制などが期待できます。

まだ使える不用品は再利用に努める

着ていない服や使わない食器などまだ使える不用品は、知人に譲ったり地域のバザーに出したりすることで再利用できます。またリサイクルショップやフリマアプリなどで売却する方法もあります。まだ使えるものはそのまま捨てるのではなく再利用に努めましょう。

Recycle(リサイクル)の具体的行動

Recycle(リサイクル)の具体的行動は、以下の通りです。

ごみの分別ルールを守る

ごみを出すときは、各自治体で決められた分別ルールを守ることが大切です。缶やびん、ペットボトルなどを正しく分別することで資源として再利用できます。資源ごみを出すときは、ふたを外して中を洗ってから出すなどのルールを守りましょう。

リサイクル製品を積極的に利用する

リサイクル製品とは、ごみが資源としてリサイクルされ、その資源から新たに作られた製品のことです。例えば新聞や雑誌、牛乳パックなどの紙類はパルプとなり段ボールやトイレットペーパーなどが作られます。またごみとして回収されたペットボトルは、服や文房具、容器の原料となるため、リサイクル製品を積極的に利用すれば資源が効率的に再利用されます。

そのため結果として廃棄されるごみが少なくなるでしょう。

日常生活に3Rを取り入れてみよう

3Rは、個人でも比較的簡単にできる環境問題への取り組みです。これまでのライフスタイルを見直し日常生活に3Rを取り入れることで家庭から出るごみの量を減らすことができます。持続可能な社会を実現するために今日から3Rを意識して行動してみましょう。

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