個人投資家に人気の不動産ファンド おすすめのREIT銘柄5選
(画像=profit_image/stock.adobe.com)

公募ファンド、上場ファンドとも呼ばれるJ-REIT(不動産投資信託)市場が活況です。東証に上場する全REIT銘柄を指数化した東証REIT指数が2021年に入って急騰。このトレンドを見て「これからJ−REITをはじめてみたい」と考えている方に向けて、タイプ別のおすすめREITをご紹介します。

2021年に入って本格的な回復を見せる東証REIT市場

はじめにJ-REIT市場の動向を確認したいと思います。下記のグラフは、東証に上場する全REIT銘柄を指数化した「東証REIT指数」の直近2年間の動向です。

個人投資家に人気の不動産ファンド おすすめのREIT銘柄5選
(画像引用:東京証券取引所「東証REIT指数」)
※株価指数ヒストカルグラフを2021年3月19日から2年前に設定

コロナショックで大きく値を下げた東証REIT指数ですが、2020年後半、急回復を見せた株価とは対極的に回復が出遅れました。それが2021年に入って力強く上昇、この勢いが続けばコロナショック前までの水準に戻ることが期待されます。

おすすめのREIT銘柄5選:重視するのは安定性か、成長性か、投資妙味か

このような上昇トレンドを知って「J−REITが気になる」という個人投資家もいらっしゃるのではないでしょうか。銘柄選びの参考情報として、下記の3つの軸に沿っておすすめの不動産ファンドをご紹介していきます。

  • 安定性重視
  • 成長性重視
  • 投資妙味

「安定性重視」なら住居主体の不動産ファンドがおすすめ

安定性重視の方に向いていると考えられるのは、マンションへの投資比率が高い住居主体のJ-REITです。ニッセイアセットマネジメントのJ−REITレポート内でも(住宅セクターは)「相対的に業績が安定しているとされる」と解説されています。住居主体のファンドは安定性が高いといわれる理由は、不動産のなかでもマンションなどの賃貸住宅は景気の影響を受けにくいからです。

・住居主体ファンド例:サムティ・レジデンシャル投資法人(証券コード:3459)

「サムティ・レジデンシャル投資法人」は、メインスポンサーが関西基盤のサムティグループ、サブスポンサーが大和証券グループの不動産ファンドです。特徴は、マンションのなかでもシングルタイプとコンパクトタイプの投資比率が高いことです。この2つのタイプを合わせると、全体に占める投資比率は約85%になります(面積比)。

個人投資家に人気の不動産ファンド おすすめのREIT銘柄5選
(画像=引用:サムティ・レジデンシャル投資法人「ポートフォリオデータ」)

この不動産ファンドのもう1つの特徴は、全国各都市のマンションに手広く投資をしていることです。これは地震などの災害リスクヘッジにはプラス材料と考えられます。

個人投資家に人気の不動産ファンド おすすめのREIT銘柄5選
(画像=引用:サムティ・レジデンシャル投資法人「ポートフォリオデータ」)

・住居主体ファンド例:スターツプロシード投資法人(証券コード:8979)

スターツプロシード投資法人は、不動産・ホテル・出版などを展開するスターツコーポレーションをスポンサーとする住居主体の不動産ファンドです。物件の用途別で見ると、マンションなどの賃貸物件が約97%を占めます。

賃貸物件の内訳を見ると、シングルタイプ、コンパクトタイプのマンションへの投資比率が高い構成になっています。この2つのタイプを合わせると、全体に占める割合は約79%です(住戸比)。

個人投資家に人気の不動産ファンド おすすめのREIT銘柄5選
(画像=引用:スターツプロシード投資法人「ポートフォリオデータ」)

先にご紹介した「サムティ・レジデンシャル投資法人」との違いは首都圏への投資率が高いことです。一般的に、首都圏は独身ビジネスパーソンの賃貸ニーズが強く、シングルタイプのマンションが有利といわれています。

個人投資家に人気の不動産ファンド おすすめのREIT銘柄5選
(画像=引用:スターツプロシード投資法人「ポートフォリオデータ」)

※この法人のデータは2020年10月31日時点のものです。

このほか、住宅主体の不動産ファンドとして、東急不動産がスポンサーの「コンフォリア・レジデンシャル投資法人(証券コード:3282)」、伊藤忠グループがスポンサーの「アドバンス・レジデンス投資法人(3269)」、三井不動産がスポンサーの「日本アコモデーションファンド投資法人(3226)」などがあります。

「成長性重視」なら物流施設主体の不動産ファンドがおすすめ

成長性重視の方に向いていると考えられるのは、物流施設の投資比率が高い「物流施設主体のJ-REITです。今後、電子商取引(EC)の取引量拡大が続くと見られているため、物流施設の高稼働が期待されます。

・物流施設主体のファンド例:日本プロロジスリート投資法人(証券コード:3283)

物流施設の開発・運営でグローバル展開するプロロジスグループがスポンサーの不動産ファンドです。物流施設主体では時価総額で最大のJ−REITで、保有物件数は52物件、資産規模は7,583億円となっています。

特徴は、複数の企業で利用する「大型マルチテナント型物流施設」への投資比率が高く、全体の約8割を占めていることです。投資エリアは関東が約6割・関西が約3割の構成で、99%超の稼働率を誇ります。

個人投資家に人気の不動産ファンド おすすめのREIT銘柄5選
(画像=引用:日本プロロジスリート投資法人「ポートフォリオデータ」)

※この法人のデータは2021年2月8日時点のものです。

・物流施設主体ファンド例:GLP投資法人(証券コード:3281)

グローバル展開するGLPグループの日本法人がスポンサーの不動産ファンドです。物流施設主体のJ−REITとしては時価総額で2位のポジションにあります。保有物件数は83物件、資産規模は7,411億円となっています。投資エリアは関東が約6割・関西が約3割の構成。日本銀行が保有している投資ファンドとして知られます。

個人投資家に人気の不動産ファンド おすすめのREIT銘柄5選
(画像=引用:GLP投資法人「ポートフォリオデータ」)

※この法人のデータは2021年2月28日時点のものです。

このほか、物流施設主体の不動産ファンドとしては、三井物産がスポンサーの「日本ロジスティクスファンド投資法人(証券コード:8967)」、ラサールグループがスポンサーの「ラサールロジポート投資法人(3466)」、三井不動産がスポンサーの「三井不動産ロジスティクスパーク投資法人(3471)」などがあります

「投資妙味重視」なら商業施設主体の不動産ファンドがおすすめ

コロナ禍の影響が未だ大きく、業績回復が遅れているセクターにあえて投資することで投資口価格の上昇を狙うといった考え方もあります。具体的なセクターとしては、商業施設があります。

・商業施設主体ファンド例:ケネディクス商業リート投資法人(証券コード:3453)

ケネディクスをスポンサーとする不動産ファンドです。商業施設系REITの大半が大型施設中心に投資をしているのに対し、生活者に身近なNSC(食品スーパーを核とする近隣型ショッピングセンター)や店舗面積の限られた駅前型の商業施設に投資をしているのが特徴的です。

取得物件は64物件、取得価格規模は2,263億円です。投資エリアは首都圏約46%・大阪圏約20%となっており、4大都市圏で8割超を占めます。

個人投資家に人気の不動産ファンド おすすめのREIT銘柄5選
(画像=引用:ケネディクス商業リート投資法人「ポートフォリオデータ」)

このほか物流施設の不動産ファンドとしては、イオングループがスポンサーの「イオンリート法人(証券コード:3292)」、三菱商事とUBSがスポンサーの「日本都市ファンド投資法人(証券コード:8953)」などがあります。

手頃な価格で全銘柄に投資できる「東証REIT指数ETF」を選ぶ手も

最後に、個別銘柄を購入するのではなく、数多くの東証REITに分散投資できるETF(上場投資信託)について補足します。

国内のREIT指数には、東証に上場している全REIT銘柄を指数化した「東証REIT指数」があります。この指数と連動するETFが「東証REIT指数ETF」です。全銘柄を投資対象にすることで、一部のセクターや銘柄が受けるリスクをヘッジできます。

東証REIT指数ETFの銘柄には「ダイワ東証REIT指数(証券コード:1488)」や「One ETF東証REIT(2556)」 などがあります。

個別銘柄とETF、どちらを選択するにしてもJ−REITをポートフォリオにうまく組み込めばリターンの安定化に貢献してくれるはずです。

ただし、個別銘柄を買う方は、いきなりファンドを買うのではなく、まずはデータを確認して購入を検討してみましょう。J-REITでは銘柄ごとに公式サイトを用意しています。まずはこちらのデータを覗いてみてください。